発売相次ぐSIMフリースマホ、製品数では既にキャリアに比肩
だそうです.確かに,YカメラやBカメラのスマホコーナを見ると,多数のSIMフリースマホが並んでいます.値段も上から下まで,色々です.つい先日発売になったSIMフリー端末のarrows M03は,キャリア端末のarrows SV F-03Hと双子ですしね.
ただ,3大キャリアとMVNOでは,サポート力と通信品質に大きな差がありますので,これだけSIMフリースマホが出ても,対応しきれないというところが多いのではないでしょうか.だから,多くのMVNOが,自ブランド端末という形で,取り扱うSIMフリースマホを限定しているのではないでしょうか.その辺を,うまく立ち回っているのが,ワイモバイルとFREETELだと思います.
ワイモバイルは,厳密にはMVNOではありませんが,見方を変えれば,SoftBankのMVNOと考えることもできます.自社ブランド端末の他に,SIM単体でも販売しており,SIMフリー端末の取扱いに積極的です.プラチナバンドが900MHz帯ということもあり,対応する端末が多少限られるのが幸いしています.ワイモバイルは通信品質は全く問題なく,サポート体制も充実しています.つい先日も8/1からデータ通信専用の1GB/月のSIMを取り扱うことが発表されました.これらは,本体であるSoftBankにはできないことです(そういう意味では,SoftBankの一部門ではなく,子会社またはグループ会社であって欲しかったのですが).
FREETELはMVNOであると同時に,SIMフリースマホメーカでもあるので,自ブランド端末のサポートは問題ないでしょう.MVNOとしてのシェアはまだ小さいですが,自ブランド端末とセットでSIMを売り込めるのは大きな武器ですし,それをちゃんと自覚しています.
MVNO大手のIIJmio,OCNモバイルONE,楽天モバイルなどには,そのような利点はありませんが,規模が大きいだけに,ある程度,対応するだけのリソースはあると思います.
色々と考えると,3大キャリアの中で,このSIMフリースマホに上手く対応しているのは,ワイモバイルを擁するSoftBankと,多数のMVNOを擁するdocomoでしょう.docomoは表立っては動いていませんが,MVNOのほとんどがdocomo回線を利用していることから,SIMフリースマホ+docomo系MVNOという,ある意味ワイモバイル的な存在を作りだしています.
そういう意味では,auは苦しい立場にあると言えます.au系のMVNOというと,mineo,UQ mobile,J:COM MOBILEぐらいではないでしょうか.mineo以外は,資本関係があるブランドです.それでも,これら3ブランドを全て束ねても,docomo系MVNO大手のIIJmioやOCN,楽天モバイルのどれか1ブランドにすら,到底,太刀打ちできません.UQにはWiMAXが,J:COMにはケーブルテレビが本来の強味としてありますが,SIMフリースマホには,今のところ全く関係がありませんね.auの通信方式に対応したSIMフリースマホが少ないというのが,一番大きく影響していると考えて良いでしょう.こればかりは,au本体に動いてもらうしかないのではないと思います.
SIMフリースマホ+MVNO(ワイモバイルを含む)が,3大キャリアの本体価格と月額料金を高いと感じる人の受け皿となっているのは確かでしょう(他にない機能があるなどの理由で,積極的にSIMフリースマホを選んでいる人も,もちろんいます).そう考えると,この受け皿がどう動くか(どう動かすか)が,3大キャリアにも影響すると感がられます.
これについては,面白い記事があります.
NTTドコモがMVNOに394円のSIM発行手数料を徴収
だそうです.一番多くのMVNOを擁するdocomoだけに,SIMの発行コストが無視できなくなったのでしょう.特にデータSIMは,契約と解約がいつでもできますからね.SIM発行に係る手間とコストが馬鹿にならないのでしょう.私自身も,10回弱,docomo系MVNOを乗り換えていますし(結局は,ガラケーを除いて,全てワイモバイルに駆逐されましたが.事務手数料の総額が馬鹿になりません).
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